GAFA (もしくは FANG) に依存しない 実践編
前回、現代人が GAFA や FANG といった巨大テック企業に依存している、という話を書いた。
今回は、FANG (Facebook, Amazon, Netflix, Google) からどのように回避するか、自分なりの戦略を考えてみたい。おさらいとなるが「依存しない」の定義は、製品やサービスを完全に禁止することではなく、メイン使いしないこと、である。まったく利用しないわけではないのでご注意を。
まず Facebook。プライバシー周りの問題で常に燃えているイメージがある。個人情報を広告会社に渡していたり、選挙活動に使われていたり、かなり危険な SNS という印象だ。
私は (幸運にも) 繋がるようなリアルな友人がいないため、Facebook のアカウントは持っていないし、今後も使う予定はない。ただ、VR ヘッドセットの Oculus を使用するために Facebook アカウントが必須なため利用できないのが少し残念。以前、Oculus Go を持っていたときは Oculus ID で使えていたが、現在は使えなくなってしまった。VR に関しては、この制約がなくなるか、別の企業の VR ゴーグルを使うしかないと思っている。
Amazon
EC 界の王様 Amazon。 この企業の問題は、労働環境の劣悪さや、一強になることで他の小売りが全滅してしまうことだ。
Amazon をまったく利用しないというのは個人的に難しい。安さと品揃えのよさで Amazon に依存するのがいちばん楽だからだ。ヨドバシ.com や ビックカメラ.com、楽天、LOHACO など、国内の EC サイトやリアル店舗の購入をメインにして、Amazon の依存を減らしたいと思っているが、つい Amazon で買ってしまう。
さらに問題なのは電子書籍。Kindle に完全に依存しきっていて移行するのはかなり厳しい。今の資産を移行できるような夢のようなサービスがあればよいのだが、可能性はかなり低い。プロテクトがかかっていて柔軟性に乏しい電子書籍は、一度ロックインしてしまうとなかなか抜け出せなく、現状打つ手がほとんどない。オライリーや Gihyo Digital Publishing のような DRM フリーのサイトで購入することぐらいだ。
Netflix
こんまり先生のドキュメンタリーを見るため過去に一度利用したが、現在は契約していない。なくても困らない。
最強の敵ともいえる Google。検索だけにかぎらず、さまざまなサービスを無料で提供している (そのかわりにいろいろな情報が取られている) 恐ろしい企業だ。
スマホは iPhone しか使わないため問題なし。今後も Android を使うことはないだろう。
検索は DuckDuckGo をメインで使用するようにした。日本では有名ではないが、そこそこ大きな企業のようだ。日本語の検索精度もそこまで悪くなく、10 回に 1 回ぐらい Google で検索し直すことがあるぐらいだ。
Google マップは Apple Maps に。Google Chrome は Vivaldi に変えた。これらはまったく支障がない。Google 翻訳は DeepL を使うようになってから一度も使用していない。
カレンダーは、家族と共有するために Google カレンダーではなく TimeTree を使っている。
ここまではほぼ問題なし。ほとんど使っていないしなくなっても困らない。
なくなると困るのは YouTube と Gmail。YouTube はニコニコ動画や Apple TV で代替できない。コンテンツの質 (というか傾向) と量が違いすぎる。ただ、なくなっても生きていけないかと言われるとそうでもない気がするので、依存しきっているというわけではないかもしれない。とはいえ、現時点でなくなると困るのは間違いない。
いちばんやっかいなのは Gmail。無料で使えるストレージの容量が大きくて、迷惑フィルターの精度がよくて使いやすいメールサービスは他にないと思う。(あったら乗り替えたい) 有料ならいくつか候補はありそうだが、そこまで使っていないメールサービスに金を払うというのも気が引けてしまう。まずは、独自のドメインを Gmail に紐づけて、Gmail を使わなくなった時に別のメールサービスに切り替えられるようにしたい。今でもその設定はしているのだけど、どうしても gmail.com で登録してしまう。
FANG に依存しないようにする戦略については以上となる。当然だけどこれは誰かに強制するものではないし、しなければいけない、ということはまったくもってない。(俺|私) は Google に魂を預けるんだ!という戦略もありだと思う。重要なのは、GAFA や FANG などが提供するサービスが利用できなくなったときに、どのような問題が生じるか、それがどれくらい危険なことなのか、を把握しておくことだ。予兆もなく突然アカウントが BAN されることを想定してサービスを利用すべきだと思う。